ごあいさつ

 常日頃よりキャロットクラブ、そしてキャロットクラブ所属馬に熱い眼差しをお送りいただいておりますこと、大変ありがたく厚く御礼申し上げます。皆様の並々ならぬ熱意に応えるべく、2021年度のキャロットクラブの募集を開始させていただきます。
 今年の募集ラインアップですが、これまで募集の核となった存在であり、カタログ掲載順でもトップを飾ったディープインパクト、キングカメハメハの名はなく、ロードカナロア、エピファネイアをはじめとする次世代を担う種牡馬たちが顔を揃えています。産駒の活躍に比例するように種付け料が上昇していることもありますが、2大巨頭がいないにもかかわらず、募集馬全体の平均価格は、近年のそれと比較しても変わらないものとなっています。その要因はどこにあるのか。そう、繁殖のレベルアップはもちろんですが、牡牝を問わず、募集馬個々のデキが向上しているからに他なりません。牧場スタッフが日々研鑽を重ねることで馬づくりの技術が着実に進化し、それが精神的にも肉体的にも逞しくなったサラブレッドを造り上げたのです。実際にイヤリングにおける昼夜放牧は、四季を通して長時間に及ぶものとなっていますが、管理技術の向上が厳しい環境にも屈することのない馬づくりを現実のものとし、早い時期からの育成調教が可能になり、ここ数年顕著に見られるようになった早期入厩、早期始動につながり、また、年度代表馬リスグラシューやアーモンドアイ、マイルの女王グランアレグリア、グランプリ3連覇のクロノジェネシスといった牡馬に伍しても引けをとらない体力を有する牝馬の出現も可能にしました。
 さて、改めて募集ラインアップを俯瞰すると例年以上に中間価格帯の層が厚くなっています。これは総体的なデキの良さを如実に表していますが、それ故に愛馬選びには誰しもが頭を悩ませるはずで、種牡馬や性別の分け隔てなく良駒が潜んでいると言い換えることもできると思います。その中でも注目すべきはここ最近、目覚ましい活躍を遂げる新種牡馬の産駒たちです。今年の2歳戦で産駒が勝ち名乗りを挙げる新種牡馬シルバーステート、ドレフォン、キタサンブラックに共通するのは、その各々が強烈なストロングポイントを持つ競走馬だったことです。今年、初の募集を迎える種牡馬も同様に、比類なきパフォーマンスを発揮して頂点を極めており、サトノダイヤモンドは古馬シーズンにおいて体調が整わなかったものの、3歳時に見せた中長距離における強さは特質できるもので、実際に自身の気品あふれる伸びやかな馬体を、リアルスティールは種牡馬を多く輩出するミエスクを持つ血脈で、筋肉量・骨量ともに豊富な好馬体を、そして、サトノクラウンは総じて柔らかく滑らかな動きを産駒に伝えてくれています。未知数な部分が多い新種牡馬の産駒ではありますが、現役時のハイパフォーマンスが確実に産駒の結果に結びついている昨今の現実を目の当たりにしている皆様であれば、積極的に選定いただけるものと思っています。
 コロナ禍が長く続き、ストレスを感じられている方もいるかと思いますが、是非ともデキの良さを自負できる募集馬たちをゆっくりとご覧いただき、未来の愛馬が1年後に競馬場で躍動する姿に思いを馳せ、心を和ませていただければ幸いです。

有限会社キャロットファーム
代表取締役社長 秋田博章