キャロットクラブ CARROT CLUB

ご挨拶

 日頃よりキャロットクラブと所属馬にご愛顧を賜り、心より御礼申しあげます。本年度もキャロットクラブ1歳馬募集の季節がやってまいりました。
 この1年を振り返りますと、タスティエーラがJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞という素晴らしい栄誉を賜り、他にもドゥレッツァが菊花賞、ナミュールがマイルCS、ライトウォーリアが川崎記念を制すなど、大きなレースでの所属馬の活躍が非常に目立ちました。海外のビッグレースでもスルーセブンシーズ(凱旋門賞4着)、ナミュール(香港マイル3着、ドバイターフ2着)、キラーアビリティ(ネオムターフC2着)が善戦し、海を超えての懸命な走りで感動を与えてくれました。
 2024年上半期は惜しくも戴冠こそ逃しましたが、12の平地G1競走のうち7つのレースにクラブ所属馬が多数出走し、出資会員の皆様には心踊るシーズンになったのではないかと存じます。その上半期の活躍馬たちに目を移せば、日本ダービーを制したダノンデサイルをはじめ、ステレンボッシュ(桜花賞)、テンハッピーローズ(ヴィクトリアM)、ブローザホーン(宝塚記念)と、なんと4頭ものG1馬が当クラブ出身種牡馬エピファネイアの産駒であり、天皇賞春を制したテーオーロイヤルの父はリオンディーズ、そしてサートゥルナーリアの初年度産駒もさっそく2歳新馬戦で勝ち名乗りを上げています。伝説的名牝シーザリオの血がまさに大爆発といった様相です。以前カタログに登場した募集馬の子が、またその孫が、と血を受け継ぎ、私たちの夢を紡ぎ、競馬に更なる魅力をもたらしてくれていることを本当に嬉しく思います。
 本年は、これらシーザリオ系種牡馬の産駒を多数リストアップしているのは勿論のこと、無敗で三冠を制したコントレイル、ダート重賞戦線での勇姿が記憶に新しいクリソベリルの初年度産駒をはじめ、39頭もの多様な種牡馬の産駒を募集する運びとなりました。これは実に過去最多のバリエーションであり、種牡馬戦国時代と呼ばれる昨今を象徴する顔ぶれであると言えます。
 募集馬を選定するにあたり、クラブゆかりの血統というだけではなく、何度となく馬体チェックを行い、現時点での体調、成長具合を鑑みて、皆様にご満足いただけるようギリギリまで熟考、協議を重ねました。会員の皆様がどれだけの熱量で真剣に出資馬を検討されているのか、我々もわかっているからこそ厳しい目で揃えたラインナップです。
 直感重視の方、配合や馬体の見方に自分なりの哲学をお持ちの方、家族、友人と相談される方、データ、情報をたくさん集める方、好きな血統を追い続ける方、選ぶスタイルは様々。ぜひ検討に費やす時間も楽しんでいただき、心ときめく特別な出逢いがありますように。そして、その愛馬の活躍のために牧場、クラブ、関係者一同最善を尽くす所存です。

有限会社キャロットファーム
代表取締役 黒田真知子