キャロットクラブ CARROT CLUB

ご挨拶

 日頃よりキャロットクラブをご愛顧いただいております皆様、このたびは本カタログをお手に取っていただきましたこと、誠にありがたく厚く御礼申し上げます。今夏は酷暑や豪雨に加え、オミクロン株BA.5が猛威を振るっていますが、変わりなくお過ごしでしょうか。近年稀に見る災禍の最中ではありますが、皆様の熱意に後押しされ、今年もキャロットクラブの1歳馬募集を開始させていただきます。
 クラブライフの醍醐味。それは、カタログで、動画で、あるいは募集馬見学ツアーで自らが見出し、そして見染めた優駿に出資を行い、その成長を愛で、競馬場で疾走する姿に声援を送り、そして里帰りを果たしたあとはその仔たちに新たな期待を寄せる、といったところにあると思いますが、近年はご 希望された募集馬への出資が叶いづらいなど、なかなか皆様のご期待に応えることができない状況にありました。そういった状況を少しでも打開すべく、今年は先に行われたセレクトセール2022で1歳馬6頭を落札し、95頭(地方入廐予定の5頭を含む)と過去最多の頭数をラインナップすることができました。
 その募集馬たちは、各々個性こそ異なるものの骨量豊富で、丈夫でしっかりした四肢を持つものが多く、全身に目を移すとその骨格は大きく、比例するように馬体重の数値も年を追うごとに増加傾向にあります。これまでも繰り返しお伝えしているとおり、近年は通年行われる昼夜放牧において理想的な成長を促せるように運動量の管理を徹底していることに加え、飼養管理が徐々に進歩していることが募集馬の質の向上に直結しており、このあとすぐに始まる育成調教へスムーズに移行することを可能にしています。
 種牡馬に目を転じると、今年の2歳戦では既成勢力に伍して新種牡馬の産駒が活躍していますが、そのカテゴリーは多岐に及んでおり、実にバラエティに富んだ布陣となっています。これは日本の種牡馬のレベルが全体的に底上げされてきた証であり、喜ばしい事象でもあります。本募集ラインナップもこれに倣い、様々なカテゴリーの種牡馬の産駒を網羅することで、クラシックに照準を合わせることはもちろん、早期から短距離路線で、あるいは息長くダート路線で、とあらゆるステージで活躍を見せてくれそうな馬たちを揃えたことにより、あらゆる嗜好をお持ちの方々にご満足いただけるものと考えています。新種牡馬の中でも、レイデオロはクラブ出身ということで否応なしに注目が集まりますが、その産駒は総じてやや薄目ではあるものの伸びやかなつくりで、ディープと同母系らしく体高があり、また、キンカメ由来の良質な筋肉を纏っており、中距離を中心に幅広く活躍できるものと期待しています。
 血統、出来映え、いずれをとっても素晴らしく、自信をもってご紹介させていただく総勢95頭の1歳馬たち。ぜひ、くまなくカタログをご覧いただいたうえでとっておきの1頭をお選びいただき、クラブライフを満喫いただければ幸いです。

有限会社キャロットファーム
代表取締役社長 秋田博章