59. シンハリーズの21

シンハリーズ牝系が確立しそうな勢いでその枝葉は広がり続けていますが、その祖である母から6年ぶりの牡駒となる本馬もまた、後世に血を繋いでいく上で貴重な存在です。まだまだ奥行きを感じさせる馬体でありながら、現状でも太く逞しい前腕や身が詰まった幅のある胴部、筋肉隆々とした臀部には凄みがあり、完成形を想像するだけで胸が高まります。この体躯から繰り出されるピッチ気味のフットワークで、一気にトップギアまで持っていく走りからは、スピードの絶対値の高さが垣間見えます。馬場の良し悪しを問わず突き進む前進気勢があり、将来はいかなる条件でも無類の強さを発揮してくれるでしょう。