ECLIPSE_202409_13-21
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れた際には、競走馬としてだけでなく繁殖牝馬としても期待をかけ、少しでも良い競走成績を残して欲しいと思うわけです。そうすると、牝馬産駒の活躍が目立つ種牡馬に優良な繁殖牝馬がより集まることになるため、牝馬産駒が活躍することは種牡馬にとって、とても重要なことだと言えます。母馬優先制度がある当クラブ、そのシステムから誕生した象徴的存在ともいえる本馬がこのようなスタートを切ったことは、とても意味のあることだと考えられますし、サートゥルナーリアを介したOurBloodのさらなる発展にも期待が高まります。そして、今年のラインナップに目を移すと…、示し合わせたかのように、クラブお馴染みの血統出身の牝馬が5頭。これは積極的に出資するしかないでしょう。なかでも注目したいのは、コントラチェックの23。血統表を見渡すと、キングカメハメハ、ディープインパクト、ストームキャット、スペシャルウィークにサドラーズウェルズ、そして、名牝ウインドインハーヘアとシーザリオまでもが並ぶ、名馬の詰め合わせ配合となっていますから、競走馬としても繁殖牝馬としても楽しみです。様々なお客様と話をしていると、現状のレイデオロに対する皆様の評価が高いものではないと感じます。しかし、確かに重賞勝ち馬は現れていませんし、牝馬の勝ち上がりも少ない状況でJRA3歳世代種牡馬ランキングは9位、勝利数は8番目。さらに、JRAリステッド勝ち馬や3勝馬を含め11頭と好成績を残しています。重賞を勝つというのは時の運とも言えますし、重賞やG1での好走はありますので、仮に、先ほどの11頭の中から1頭でも重賞勝ちを達成していれば、皆さまの印象がガラリと変わっていたはずです。産駒が3歳の夏頃までは、聞こえてくる評価が厳しいものでしたし、成績もやや牡馬に偏っていました。しかし、2世代目からはローズキングダムとアパパネという牡・牝ともに2歳チャンピオンが誕生し、評価が急上昇。その翌年の交配頭数もV字回復しました。同じく、同父産駒のルーラーシップやドゥラメンテなども、初年度は似たような傾向がありました。前者は初年度産駒が菊花賞を勝つまでは牡牝ともになかなか歯がゆい状況にありましたし、後者もタイトルホルダーの存在は頼もしかったですが、牝馬の活躍も含め総合的には物足りないというように様々なご意見を聞いた記憶があります。しかしながら、世代を重ねた今となっては、全くそのような評価ではないはずです。2歳世代にも期待馬が多数いる本馬についても、その歴史が繰り返されるものと期待しています。すが、執筆(8月初旬)時点でので2勝以上あげている産駒は、複数のまた、父キングカメハメハも初年度執筆(8月初旬)時点で、JRAのダートサイアーランキングのトップを走るドレフォン。堅実な成績を叩き出し、少ない世代数ながらも、昨年はすでにJRAの年間100勝まで達成しました。特にダートの勝利数は特筆すべき数字で、歴代の種牡馬たちの中で最速レベルの速さで勝利を積み上げています。この数字は高い勝ち上がり率と、年を重ねても丈夫に出走回数を積み重ねる産駒が多いことが、これを実現している一つの要因と考えられ、さらに世代を重ねていけば、おそらく総合TOP5入りも見えてくるでしょう。さて、その中で迎えた1歳世代。初        距離重賞で活躍しているワープスピー年度産駒ジオグリフらの活躍から交配頭数が増え、それまで以上に素晴らしい繫殖牝馬たちに恵まれた世代で、間違いなくパーソナルベストを更新する世代であるはずです。ジオグリフほか、母方にノーザンテーストの血を持つ配合は上級クラスの馬が多く、個人的に注目しているので、BCディスタフを制し歴史的快挙を達成したマルシュロレーヌのように母父がオルフェーヴルの産駒や、母父ダイワメジャーの産駒はお勧めしたいですし、NHKマイルC・3着のカワキタレブリーや、芝長ドと同様に、母父ディープインパクト産駒にも要注目です。(社台スタリオンステーション 三輪圭祐)近年屈指の強豪マイラーであるインディチャンプは2015年2月21日、ノーザンファーム生まれ。父はステイゴールド、母はキングカメハメハ産駒のウィルパワーで、2歳時から6歳時まで栗東の音無秀孝厩舎で現役生活を送った。4歳時の19年に安田記念とマイルチャンピオンシップを制し、史上7頭目となる〝春秋のJRA芝マイルG1同一年制覇〟を達成。同年のJRA賞では最優秀短距離馬に選出された。通算成績は23戦8勝。8勝のうレイデオロドレフォン社台スタリオンS以外繋養種牡馬─本募集世代が初年度産駒─インディチャンプ/優駿スタリオンS15レイデオロ

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