「うんこたれ蔵」おかしな書き出しをして、皆様の興味を惹こうとしたわけではありません。いや少しあります。これは競馬アニメとして有名な「みどりのマキバオー」第2話のタイトルで、主役であるミドリマキバオーが最初に付けられた名前なのです(なんと第8話までこの名前でしか呼ばれていません)。このマキバオーを、今年からグリーンチャンネルで放送しています。25年前のアニメですが、色褪せない作品の魅力に、おかげさまで好評を頂いております。この原稿をお読み頂く頃には競走馬となっているマキバオーですが、途中からでも絶対に楽しめますので、ぜひご覧頂けたらうれしいです。そのグリーンチャンネルにおいて私は、番組制作を担当しています。コロす)。声援を送るだけでなく、現地から「ニッ出し、合田直弘さんに相談したところ、か、準備にあたり様々なサポートをしることになりました。ン。引き込み線からのスタートで、最ら、不利と言われていた大外枠を引いナ禍以前には、海外競馬中継のスタッフとしても年に何度か現地に赴いてきました(現地に向かう飛行機や調教取材時などで、会員さんたちのツアーと居合わせることもありますが、皆さんの幸せそうな表情はいつ見ても素敵で海外中継で忘れられないのが、先日天国へと旅立ったシーザリオのアメリカンオークスです。グリーンチャンネルでは開局以来、エルコンドルパサーの凱旋門賞をはじめ、あらゆる海外レースの中継を行ってきましたが、シーザリオのアメリカンオークスは、初めて出演者が現地からお届けした記念すべき中継だったのです。東京のスタジオから「ニッポン頑張れー!」とポン頑張っています!」と伝えたら、もっと盛り上がるはず。そんなことを考えていた時期に、シーザリオの遠征が発表されました。すぐさま企画書を即答で渡米を了承してくれたばかりて頂き、初の現地からの中継が実現すハリウッドパーク競馬場の芝10ハロ初のコーナーまでの距離が短いことかたことに対して福永騎手は「むしろレースはしやすいと思う」とプラスに捉えていました。その言葉どおり、好スタートから難なく3番手につけたシーザリオ。3コーナー手前では馬なりで並びかけて先頭に立ち、直線に向いてどこまで粘れるかと思いきや、逆にリードを広げていったシーザリオの強さに、競馬場全体が沸いていました。表彰式を終えて、福永騎手が急いで向かってくれたのが、ハリウッドパーク競馬場の屋上に設けられたグリーンチャンネルの放送ブース。放送時間内に間に合うように、JRAの方たちが協力してくださり、生出演が実現。まさに現場ならではのサプライズ!キャロットの勝負服を着た福永騎手が、解説の合田直弘さんと、実況の中野雷太アナウンサーの横で「強かったでしょ。強いんですよ、この馬は」と興奮気味に語る最高のシーンをお届けすることができました。シーザリオの見事な勝利により、現地発ならではの中継は大成功と評価を頂きました。以来、海外での経験を積み重ねてきましたが、現在の馬券発売が行われるなかでの海外中継は、これまで以上に魅力的で情報も豊富な中継が求められ、それに応えるグリーンチャンネルでありたいと思っています。シーザリオのアメリカンオークスが分岐点となり、大きな力となってくれたことは間違いありません。恩人ならぬ恩馬シーザリオに巡り合えた幸運に感謝しつつ、心よりご冥福をお祈りいたします。May 2021 vol.23230Columnist profile 高橋 洋介 Yosuke Takahashi1975年東京都生まれ。グリーンチャンネルチーフプロデューサー。オグリキャップの時代に競馬と出会う。1997年ラジオたんぱ(ラジオNIKKEI)に入社し、競馬番組のディレクターとなる。現在は、グリーンチャンネルにおいて「あつまれ!ダビスタ盛りあがり隊」、「アタック!地方競馬」、「セレクトセール中継」などの番組を担当。アメリカンオークス優勝直後、生中継に出演した福永祐一騎手 ~Forever CESARIO~vol.3グリーンチャンネルの海外中継とシーザリオ
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