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Joy、Nathaniel、nto MischiefなKitten's Styleも、Into MischiefのNathanielのLeslie's Ladyもagnificient LadyがGalileo。GalileoはUrban Seaかただし、そのような仮説はもう少し多角的に検討する必要もあります。あらためて気づくのは、名牝を母に持つ名種牡馬が多いということです。近年の主要国のリーディングサイヤーとなった種牡馬の中でも、例えば、親は、違う種牡馬を相手に複数のGⅠ馬を産んでいるので、私の樹形図では太字です。さらに、産んだこれら3頭の父親は、シーザリオと同様に全て違います(図3)。究極の例が、偉大なる母その息子母性遺伝をするミトコンドリアの遺伝子ですので、牡である、母の遺伝子を自身の産駒に授けることは図3できません。しかし、半弟のることから、「何かすごいもの」を彼らはその産駒にも確実に伝えているような気がしてならないのです。この「何か」について、どの母私は長い間、科学的にどのようなストーリーを組み立てられるのかを考え続けたのですが、結果として次のような仮説を掲げてみました。 「ア遺伝子(以下①)を持っていたと同時に、これを的確に活性化させる核の遺伝子(以下②)も持っていた。②も授かったが、①は産駒に授けることは不可能である一方、②は産駒に授けることが可能である。つまり、母系がら授かったそ優秀で産駒成績が優れている種牡馬は、自身の交配相手が持つミトコンドリアStarsも母MUrban SeaはLeslie's Sea the StarsはUrban SeaかUrban Seaとたくさんの優秀産駒を出していら授かった、、優秀なミトコンドリUrban SeaかSea the Urban Sea the StarsをSeaをGalileo遺伝子と有意義に協働するような、自身の母から授かった遺伝子を産駒に授けているのではないか?」昨年4月、デアリングタクトの桜花賞での激走を見て、「その父エピファネイアを通じて、シーザリオの『何か』を継承したのだろうか?」とも思ってしまったのですが、そうです、ここでディーズ、サートゥルナーリアに置き換えてみて頂きたいのです。そして、種牡馬になったこれらシーザリオの仔たちを眺める際には、決してサイヤーラインといら①もう枠にはとらわれないで頂きたいのです。繁殖牝馬が生涯に産める仔の数は、せいぜい10頭余りです。しかし、超一流種牡馬に超名牝を10数頭ほどピックアップして種付けをしても、その中から複数のGⅠ馬が出るなんて想像もできません。つまり、同じ種牡馬を相手に複数のGⅠ馬を産むことだけでも、半ば信じ難いことなのです。それなのに、例えばシーザリオ以外のキャロットの馬では、クリソプレーズが産んだマリアライトとクリソベリルという異父GⅠ馬きょうだいも同様に、違う種牡馬を相手に複数の活躍馬を産むことが意味するものとはいったい何なのでしょうか?ファミリナンバーは13─cである1983年アイルランド産のう牝馬は、自身が20歳を超えた高齢時2007年生まれの牡馬のす。父親も性別も違う高齢出産で生まれたこの2頭が、ともにドバイシーマクシーザリオに、エピファネイア、リオンGalileoとDararaとDar RewildingでRe Miとラシックを勝っていることに、非常に奥深いものを感じます。さらに、この(牡199こ3の年2生頭)をと産む前に、ン1999年生)の2頭のGⅠ馬をすでに産んでいるのです。こちらの2頭の父親はともに名種牡馬すが、高齢で生んだ2頭の方の父親はす。いま一度、このような例から何を読み解けばいいのでしょうか?繁殖牝馬に比べて総数が圧倒的に少ない種牡馬ですから、そちらに焦点を当てて論じる方が簡便なのは確かです。けれども、サラブレッドの血統を真摯に論じる上で、そしてベストな配合を模索するにおいて、もっともっと「偉大なる母の力」を感じて然るべきです。われわれの目の前にあるその素晴らしき教科書こそ、まさしくシーザリオであるのです。DararaはDiaghilev:セRiver Dancer(Sadler's WellsでSingspielとTiger HillでDarazari37(※) 下線は今世紀生まれのGⅠ馬Mahari 芦 1954 Pontivy 芦 1959  Patelin 黒 1968   Last Bird 栗 1973    One Last Bird 栗 1980     Crystal Lady 鹿 1990      Leslie's Lady 鹿 1996       Into Mischief 鹿 2005 (USA)       Beholder 鹿 2010 (USA)       Mendelssohn 鹿 2015 (USA)    Last Cause 栗 1985     Force Five Gal 鹿 1994      Arch's Gal Edith 黒 2002       アイルハヴアナザー 栗 2009 (USA)       Gloria S 芦 2010        Harvey's Lil Goil 芦 2017 (USA)   Northern Meteor 黒 1975    Meteor Stage 黒 1982     Colonial Play 黒 1994      Marsh Side 黒 2003 (USA)     Solar Colony 黒 1995      Ascending Angel 栗 2011       ナダル 鹿 2017 (USA)に20産0ん5だ年2生頭まがれGのⅠ牝を馬勝のっています。Columnist profile 堀田 茂 Shigeru Hotta1963年生まれ。麻布大学大学院獣医学研究科修士課程修了。獣医師。サラブレッドの血統を遺伝学的観点から探究している自称「B級科学者」。自費出版本『サラブレッドの血筋』の第3版はこの3月に完成し、詳細はウェブサイト「サラブレッドの血筋」 https://www.hotpedigree.com/blood/に掲載しており、ここにはコラムも連載。ツイッターは@hotta_shigeru。  母、 Iや、 い   名旧G図2Ⅰ馬にをリ3スト頭ア産ッんプでさおれりて、い特るにとおり

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