でG1愛2000ギニー(芝8F)を制したのがシスキンだ。同馬のデビューは2歳の5月11日で、2歳の8月9日にはカラのG1フェニックスS(芝6F)を制しているから、シスキンが仕上がり早だったことは間違いなく、卓越したスピードを持っていたことも実証している。ナダル同様にシスキン産駒も、22年のセレクトセールに上場された当歳馬3頭、23年のセレクトセールに上場された1歳馬2頭、当歳馬4頭の合計9頭が、完売となっており、シスキンのマーケットにおける評判も上々だ。シスキンがG1愛2000ギニーを制した時の馬場は州のスタンダードからするとかなり硬めだった。さらに、父の父が日本の競馬との相性が良いと言われるアンブライドルズソングだけに、シスキンの日本適性も高そうである。今年の募集馬では唯一のシスキン産 駒となる母アドマイヤセプターの牡馬は、母が2歳8月に札幌でデビュー勝ちを果たし、その後は、G3京阪杯(芝1200m)2着、G1スプリンターズS(芝1200m)5着など、距離1200mの重賞で掲示板に4回も載ったスピード馬だった。本馬は、父母両方から、仕上がりの早さとスピードの豊かさを継承しているはずである。 Good to Firmと、欧(合田直弘)まずは、今回キャロットクラブの募集馬ラインナップにミスターメロディ産駒を加えていただき、大変嬉しく思っております。ミスターメロディは5歳時に引退し、当スタリオンで供用3年目、その初年度産駒の今後の活躍に胸が高鳴る思いです。デビュー戦の東京ダート1300mで2歳レコードを樹立、初戦から圧倒的なスピードを披露しました。素質が大きく開花したのは、芝初挑戦となったG3ファルコンSであったと思います。以降は引退までスプリント戦に特化し、翌年の4歳時にG1高松宮記念で大輪の花を咲かせるに至りました。我々、種牡馬を扱う者としては既に父スキャットダディの世界的成功を目の当たりにし、本馬の種牡馬としての可能性に大きく期待しておりましたので、供用が決定した瞬間の喜びは今でも忘れられません。本馬は短距離馬らしく後躯の発達が顕著で、加えて皮膚が薄く滑らかで、その佇まいは所謂グッドルッキングホースです。募集馬パーフェクトジョイの22(牡)も見るからに父譲りの好馬体で、配合も五代まではアウトクロスですから、丈夫で息の長い、想像以上の結果を見せてくれる可能性を秘めていると思います。(藤本一真)ミスターメロディ─優駿スタリオンステーションSeptember 2023 vol.26016アドマイヤセプターの22ミスターメロディ(2019高松宮記念)トーコーユズキの22Review of Stallions─CARROT CLUB YEARLINGS 2023──本募集世代が初年度産駒─国内供用種牡馬優駿スタリオンステーション繋養ブリーダーズ・スタリオン・ステーション繋養レックススタッド繋養ミスターメロディフィエールマンゴールドドリーム
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