ECLIPSE_202309_12-17
3/6

2023年度1歳募集馬の父には、日本国外で供用されている種牡馬が3頭いる。まずは、母ユーセニアの牡馬の父となるブルーポイント。ゴドルフィンの所有馬として英国でデビューした同馬は、2歳時から短距離重賞戦線で活躍。3重賞を制した後、4歳6月にロイヤルアスコットのG1キングズスタンドS(芝5F)を制し、待望のG1初制覇を果たした。同馬が本格化したのは5歳時で、春はドバイで3戦し、G1アルクオーツスプリント(芝1200m)を含む3連勝。欧州に戻ると再びロイヤルアスコットに照準を絞り、初日のG1キングズスタンドS、最終日のG1ダイアモンドジュビリーS(芝6F)を中3日で連覇するという、史上3頭目となる歴史的快挙を成し遂げた。すなわち、仕上がりが早く、なおかつ成長力があったのが、ブルーポイントなのだ。うち、2つは馬場状態がで、残り2つはちブルーポイントは、硬くてクイックな馬場が得意だったわけで、日本適性の高い馬と筆者はにらんでいる。英国と愛国の数字を合算した統計で、フレッシュマンサイアーランキングの首位に立っている(8月3日現在、レーシングポストの集計)。収得賞金でトップに立つだけでなく、出走頭数の56頭、勝ち馬頭数の19頭ともに、今年の欧州新種牡馬の中では最上位にランクされている。8月2日にグッドウッドで行われたG3モールコムS(芝5F)をビッグイヴス(牡2)が優勝し、父の産駒として重賞初制覇を果たした。このまま、新種牡馬チャンピオンの座に向けて驀進していきそうである。と仕上がりの早かった馬で、本馬も2歳戦から活躍することが期待される。ヴァスⅡの牡馬の父となるサクソンウォリアーは、日本の皆様にもお馴染みのはず。日本生まれのディープインちなみに同馬が制した4つのG1のった。すなわ同馬の初年度産駒は、今年デビュー。母ユーセニアもデビューは2歳6月母シェイリーンⅡの牡馬と、母エルGoodだGood to Firmパクト産駒として愛国でデビューした同馬は、2歳10月にG1レーシングポストトロフィー(芝8F)を制したのに続いて、3歳5月にG1英2000ギニー(芝8F)を制し、日本産馬初の英国クラシック制覇を果たしている。 19年に愛国で種牡馬入りし、22年に初年度産駒がデビュー。同年11月にヴィクトリアロードがG1BCジュベナイルターフ(芝8F)を制し、早くも産駒からG1勝ち馬が出現した。さらに今年に入って、5月1日にサンクルーで行われたG3グレフュール賞(芝2100m)で重賞初制覇を果たしたグリーンランド(牡3)や、ロイヤルアスコットのG2リブルスデールS(芝11F211y)で2着に入ったルミエールロック(牝3)など、距離が延びて良さの出てきた産駒も現れている。2頭のサクソンウォリアー産駒のうち母エルヴァスⅡの牡馬は、母自身が3歳時に力をつけ、4歳夏にG1アルゼンチン銀杯(芝2000m)でG1初制覇を果たした馬だけに、本馬も3歳以降に2000m以上の距離で頭角を現すタイプの可能性がありそうだ。いずれにしても、父ディープインパクトのサクソンウォリアーが、日本の競馬に合わないわけがなく、実際に既に3頭の勝ち馬が出ている(8月3日現在)。September 2023 vol.26014©CoolmoreシェイリーンⅡの22       サクソンウォリアーReview of Stallions─CARROT CLUB YEARLINGS 2023──本募集で産駒がラインアップ─海外供用種牡馬─本募集世代が初年度産駒─国内供用種牡馬社台スタリオンステーション繋養(海外調教馬)  ナダルシスキンブルーポイントサクソンウォリアーフランケル

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る