ECLIPSE_202305_12-18
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 『強い幸福感』エフフォーリアは約2年半の競走生活で、多くの人々に〝幸〟をもたらした。この馬自身も多くの人々に愛され、幸福を感じていたに違いない。今年の2月、突然の引退=種牡馬入り。苦楽を共にしてきた関係者の心中には、寂しさと安堵の思いが交錯する。2通0算2成1績年11に戦は6J勝R、Aう賞ちのG年1度・代3表勝馬。に輝き、誰もがエフフォーリアの時代になると思ったことだろう。しかし、翌2022年の春は大阪杯(9着)↓宝塚記念(6着)と予想外の結果に…。大阪杯では、ゲートの前扉に顔面を強打。宝塚記念の頃は、暑さも堪えていたという。思うような走りを見せられず、陣営も苦心の日々を過ごした。6カ月ぶりに復帰した年末の有馬記念(5着)では気持ちを乗せるために返し馬も工夫し、立ち直りの兆しを見せたのだが…。復活を期した2023年。始動戦に選んだ京都記念では、思わぬ結末が待っていた。前向きな行きっぷりで2番手の外を追走していたが、勝負どころから急失速して後退。異変を感じ取った横山武史騎手は決勝線の手前で下馬した。無念の競走中止…。ゴール前で立ち止まった姿を、場内のファンも心配そうに見守っていたが、その時の状況を、武史騎手に改めて説明してもらった。 「ちゃんとエフのことを見てくれていた人たちなら、分かるかと思います。。その名の通り、 ◇─ 最後の直線、明らかに走り方が変でした。軽く追ってはいたんですけど、同じ負けるにしても、何か違う感じがして…。確証があったわけではなかったんですけどね。僕の中では、鼻出血か心房細動を疑いました。どちらにしても、倒れる可能性があるので、早急に止めなければいけない。もっと早く気づいてあげられれば、よかったのですが…。何かあってからでは、泣いても手遅れ。自分が叩かれるリスクよりも、馬のリスクを考え、止める判断をしました」下馬すると手綱を持ち、ゆっくりと歩かせながら、急いで腹帯と鞍を外す。少しでも呼吸がしやすくなるように…と鼻革も緩め、エフフォーリアを気遣May 2023 vol.2561223年2月 京都記念出走前(横山武史騎手&鹿戸雄一調教師)ありがとう、エフフォーリア─『強い幸福感…Efforia』という名の馬がもたらしたもの─Text: 和田 稔夫

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