ECLIPSE_202304_48-50
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今年も追加募集馬の血統解説を担当させていただきました。ライフワークとなった競馬四季報編集の傍ら、各媒体に血統関連の雑文を寄稿するようになって四半世紀以上の歳月が過ぎましたが、馬券に限らず、近未来を予想するツールとしての血統の取り扱いには、今なお頭を悩ませ続けています。全7頭には血統表、緻密なブラックタイプで構成された牝系図、父、母の父の産駒成績といった客観データが網羅されています。拙文は、いわば「血統解説の解説」。血統に精通する会員の皆様には蛇足と思われる部分もあるでしょうが、例によってところどころに織り込んだ妄想的な血統解釈が出資馬選びのヒントになれば幸いです。は、血統登録産駒160頭を擁するエピファネイアの第5世代。4月5日生まれですから、父が初年度産駒デアリングタクトの桜花賞制覇で、クラシックサイアーとなった後の種付けとなります。昨年、惜しくも2歳チャンピオンサイアーの座を逃したエピファネイアですが、3月21日現在、2歳リーディングの延長線上にある、20年産世代累計リーディングのトップに立っています。今年も、産駒はクラシック戦線で存在感を放つことになるでしょう。サンデーサイレンス3×4となる本馬の配合パターンでは、新馬、葉牡丹賞を連勝した現3歳の有望株、ミッキーカプチーノが出ています。ちなみにエピファネイアと並ぶ父系祖父シンボリクリスエスの大傑作、チャンピオンズCなどG1/Jpn1・4勝のルヴァンスレーヴは、母の父がネオユニヴァースでした。〝合わせて3冠〟となる父と母の父の組み合わせには、父系単位の好相性が潜んでいるようです。ンドアイ、ステルヴィオ、ダノンスマッシュのG1トリオと同期で、ロードカ募集番号96「ネオフレグランスの21」母の父ネオユニヴァースを経由した、募集番号97「エイコンドライトのナロアのビンテージ世代といえる初年度産駒。前年に、のちのNHKマイルC勝ち馬アエロリットを産んだアステリックスの胎内で輸出された「持ち出し」馬で、オーストラリアで1勝を挙げて逆輸入された変わり種です。なお、は、オーストラリアでもスニッツェルとの交配でリステッド2勝のアカリを産みました。心身ともにタフで、環境適応力に優れた牝系です。父のリアルインパクトは史上初めて3歳でG1安田記念を制し、種牡馬ディープインパクトの初年度産駒として、父の天才性を印象づけました。代表産駒はNHKマイルC勝ちのラウダ「合わせて3冠」の配合の妙母はビンテージ世代の変わり種美浦・斎藤誠厩舎予定美浦・稲垣幸雄厩舎予定美浦・田中博康厩舎予定2歳馬近況写真PHOTOS OF THE PRESENT STATENo.96No.97April 2023 vol.25548父ロードカナロア 母マルケッサ 母の父オルフェーヴル21」の母エイコンドライトは、アーモ18年に帰国した祖母のアステリックス      522kg父エピファネイア 母ネオフレグランス 母の父ネオユニヴァースNo.98父リアルインパクト 母エイコンドライト 母の父ロードカナロアメス2メス2牡2459kg428kgPictureマルケッサの21ネオフレグランスの21エイコンドライトの21

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