ECLIPSE_202303_17-21
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障害馬術はルールがわかりやすく、スピード感と迫力を味わえる競技です。競技アリーナ内に設置された13〜通りにミスなく飛越し、より早くゴールすることを競います。障害物の形状やデザインはバリエーションが豊富で、高さだけの垂直障害や、高さに加えて幅(奥行)のある幅障害、水が張ってある水濠障害などがあり、選手はそれぞれの障害物に応じたアプローチやより早くゴールするためのコース取りを考えて、それを馬に指示します。選手がコースを走りながらいろいろなことを瞬時に判断して出す合図に、馬がどれだけ反応して指示通りに動くことができるか、がポイントになります。障害物のボリュームは、オリンピックを含む最高レベルの競技会では高さが165cm、幅は200cmを超えるものもあります。準競技》と《スピードアンドハンディネス》の2つのタイプがあります。《標準競技》は、障害物を落下させると1回につき減点4、障害物の前で馬が止まってしまう(「反抗」と呼びます)と、1回目は減点4、2回目は「失権」となり、その時点で走行を終えなければなりません。規定時間内で減点が少ない人馬が上位となります。同点の選手が複数いた場合は、障害物を減らした「ジャンプオフ」という1位決定戦で、再度競います。 《スピード&ハンディネス》は、落下の減点を走行タイムに換算して競う種目です。障害物の落下1回ごとに、走行タイムに4秒加算されます。落下があっても早くゴールすれば、落下なしでゆっくり走った人馬に勝つこともあります。内で演技の正確さや美しさを競う種目で、馬に乗って行うフィギュアスケートとも言われます。《常歩(なみあし)》、また、障害馬術には大きく分けて《標 20m×60mの長方形の競技アリーナ《速歩(はやあし)》、《駈歩(かけあし)》の3種類の歩法を基本に、様々なステップを踏んだり、図形を描いたりするものです。演技内容がすべて決められている規定演技と、決められた運動(エレメンツ)を取り入れて演技を構成し、音楽をつけて行う自由演技があります。なお、アリーナの周りにアルファベットの標記が置かれ、規定演技では、選手はそれを目印に図形を描きます。求められる運動によってクラスが分かれており、オリンピックでも採用されている最高難度の《グランプリ》では、左右の肢を交差させて斜めに進むハーフパス、一歩ごとに肢を高く上げて前に進むパッサージュ、その場で足踏みをしているかのようなピアッフェ、後ろの肢を中心にその場で回転するピルーエット、そして、左右の肢を入れ替えながら駈歩をする連続のフライングチェンジなど、まるでダンスを踊っているかのような演技が披露されます。選手はなるべく小さく、観客からはわからないように馬に合図を送り、馬がそれに応えて正確かつ雄大で華麗な動きをする、まさに人馬一体の演技が馬場馬術の真髄です。複数の審判員が審査を担当し、運動項目ごとに10点満点で採点して、その合計を満点で除した数字を得点率(%)で表示します。自由演技の場合は、振り付けや選曲など、芸術性についても評価されます。第5課目(旧Sクラス)第4課目(旧Mクラス)第3課目(旧Lクラス)第2課目第1課目■ルール解説と見方【障害馬術】【馬場馬術】19馬場馬術競技で行われる競技レベル(高↓低)《インターナショナル(国際)クラス》グランプリインターメディエイトセントジョージ《ナショナル(国内)クラス》15個程度の障害物を、決められた順番     

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