ECLIPSE_202207_8-11
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と思います。もちろん、全てのレースにおいてそうというわけではありませんが、アヴェレージで見て、日本の方が速いペースになっていると感じま─す─── ────他にも大きな差を感じる部分はあ」─オーストラリアは短距離戦が非常に多いですが、それでも日本の方が流れていますか? 「そうですね。体感としては、オーストラリアのレースは距離にかかわらず、序盤の流れが遅い競馬が多いように感じます」りますか? 「あとは血統ですね。先ほど言われたようにオーストラリアはほとんどが短距離戦のせいもあり、血統的にも短距離系の馬が多いです。日本のように、血統からして長い距離ももつという馬は、まずいないです」距離戦、どちらが好みというのはあるのですか? 「騎手によっては、あるかもしれません。でも自分の場合は、距離による好き嫌いはとくにありません。どちらも好きですよ」厚いので、短い距離の方が好きかと思いました(笑) 「確かに短距離戦で強い馬がいるけど、層の厚さという意味では日本は凄いと思います。どのカテゴリーでも、強い馬が何頭もいる。来日するたびに感心しています」はどうでしょう?印象に残った日本の騎手がいれば教えてください。 「まず、来日前から良いジョッキーとして知っていたのは、岩田(康誠)さんです。彼はメルボルンCを勝っているので、オーストラリアのジョッキーたちは皆、知っています。あと、クリストフ・ルメールやミルコ・デムーロが、日本の通年免許を取得して活躍しているのも知っていました。また、素晴らしい歴史を作り続けている武豊さんのレジェンドぶりも、勿論知っていました。他では福永(祐一)さんも上手だと思っていたけど、今年の滞在では戸崎(圭太)さんと田辺(裕信)さんのスタイルが、しっかりしていて個人的に好みだと感じました」ジョッキーとしては短距離戦と長オーストラリアは短距離戦の層がでは馬ではなく、ジョッキーの方そんなレーン騎手ですが、今までで1番思い出に残っているレースというと、何になるのでしょうか? 「これはやはり、リスグラシューで勝ったコックスプレートです。先ほども言いましたけど、長年の夢がかなった瞬間でしたので、1番思い出に残っているレースです」では今後、勝ちたいレースは何でしょう? 「メルボルンCです。メルボルンCはオーストラリア国民の皆が、仕事の手を休めて観戦すると言われている、お祭り的なレースです。オーストラリアのジョッキーなら、誰もが勝ちたいレースです」最後に、読者であるキャロットクラブ会員の皆さんにメッセージをいただけますか? 「日本の競馬ファンの皆さんのサポートには、いつも感謝をしています。世界中どこへ行っても、こんなに応援してくれるファンを僕は知りません。本当にありがとうございます。今年はとくに競馬場にファンの皆さんが戻って来たので毎週、顔をみるのが楽しみでした。皆さんに会えることは僕が日本に来る理由の1つでもあるので、これからも応援よろしくお願いします!!」今回の短期免許期間にはJRA通算100勝を達成(6月19日東京9R町田特別)したレーン騎手、おめでとうございました。またの来日をお待ちしています。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。11Writer profile 平松 さとし Satoshi Hiramatsu1965年2月7日、東京出身。日大農獣医学部中退後、専門紙を経てフリーライター。優駿、競馬ブック、Number等に雑誌や新聞に寄稿する他グリーンチャンネルでリポーターも。藤沢師やルメール騎手の他、武豊騎手ら現場関係者と深い親交を持つ。「藤沢和雄の調教論」「クリストフ・ルメール〜挑戦」他、著書多数。ブルメンダール 6月12日東京 3歳以上1勝クラス(9着)ザダル 6月12日東京 エプソムC(6着)

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