ECLIPSE_202206_7-11
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昨年はホープフルSを優勝したキラーアビリティ、チューリップ賞を制したナミュールを輩出。他にも重賞での活躍馬や、クラシック期間にオープン入りを果たした馬など、いわゆる『POG(ペーパーオーナーゲーム)』期間における活躍も目立った、キャロットクラブの所属馬たち。会員の皆さんにはホームページ上などで愛馬の近況が届いているかと思うが、その視点とはまた違った、「POGでも活躍してくれそうな2歳馬たち」を今年も紹介したい。まずは今年、キャリア初となるリーディングサイアーとなりそうなロードカナロア産駒から。その中でもいの一番に取り上げたいのが、順調さを物語るかのように、牧場での合同取材の前にトレセンへと移動していた、スティルディマーレ(牡・父ロードカナロア・国枝)である。 「筋肉量だけでなく、骨量にも恵まれており、その見た目の良さ通りの動きを見せていました。若馬らしい前進気勢こそのぞかせていましたが、距離もこなしてくれると思います」とノーザンファーム空港B-5厩舎の伊藤隆行厩舎長は、クラシックでの活躍を思い描いていた。同じロードカナロアの産駒であり、クラブの看板牝系となった母にとって、初めての牝駒となったラディアンシア(牝・父ロードカナロア・栗田)。現在もノーザンファーム空港A-2厩舎で研鑽を積んでいる。 「動きは伸びやかで、他の馬たちと同じ運動をしても息が上がらないような、豊富な体力も持ちあわせています。今後は走りのバランスを整えながら、デビューに備えていきます」と鈴木俊昭厩舎長は、良血馬らしい更なる成長を期待していた。てクラブにとっての根幹牝系と言える母にとって、最期の産駒となったのがこちらもロードカナロア産駒、そしテンペスト(牝・父ロードカナロア・国枝)である。 「こちらに来たばかりの頃は線も細かったですが、調教を重ねながら馬が変わってきたあたりは、やはり血統馬だと思わされます。毛色や顔つきは母を彷彿とさせますね」と、育成時代の母シーザリオも良く知る、ノーザンファーム早来の岡真治厩舎長は、母娘のイメージを重ね合わせていた。既に500㎏を優に超える大型馬のトラヴォルジェンテ(牡・父ロードカナロア・安田隆)は昨年、キラーアビリティを送り出した、ノーザンファーム空港D-1厩舎で育成されている。幹ができあがってきて、動きもしっかりとしてきました。心身ともに更なる成長を図ることで、この馬体に見合った走りを見せてくれそうです」とは木村純一厩舎長。母と同じようにG1への階段を駆け上がって欲しい。ノーザンファーム空港C-3厩舎の育成馬で、既にゲート試験にも合格しているのがプロテア(牡・父ロードカナロア・手塚)だった。 「2歳馬らしくないと思う程に、堂々とした佇まいをしていました。筋肉質な馬体から、迫力のある走りをしており、動きを見ていても飽きない馬でした」と、日々育成馬の調教をチェックしているノーザンファーム空港事務局の岡本貴政氏も、その能力を高く評価していた。毎年のようにクラシックホースを輩出するなど、今後の日本生産界を背負って立つ存在となった感もあるのが、クラブ出身種牡馬のエピファネイアである。母もまたクラブ所属馬であるレヴォルタード(牡・父エピファネイア・手塚)は、この世代から厩舎を任せられたノーザンファーム早来の小笠原博厩舎長が、クラシックへの期待をかけている。現3歳世代からもG1馬を輩出!POGでも欠かせないクラブ所属馬リーディングサイアー上位の種牡馬の産駒たちも期待大!        8June 2022 vol.245ココクレータートラヴォルジェンテ 「じっくりと進めてきたことで、体POGでも注目を集めるキャロットクラブ所属馬2022

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