ECLIPSE_202506_12-15
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クイーンエリザベスⅡ世カップにて、日本ダービー以来となる待望の勝利を挙げたタスティエーラ。1コーナーまでの距離が短いシャティン競馬場の2000mで外枠を引きながら、好スタートを決めて4番手を確保すると、終始、楽な手応えで追走。直線手前では先頭に並びかけ、あっさり後続を突き放す完璧なパフォーマンスだった。香港ヴァーズを制した父サトノクラウンの後を追い、香港でG1勝ちを飾ったことになる。昨年の香港カップ(3着)に続き、同場の国際競走に照準を定めた理由について、堀宣行調教師はこう話してくれた。「サトノクラウンを手がけた感触か   らも、香港の馬場への適性を見込んでいました。しかも、父とは違い、穏やかな性格であり、環境が変わっても調整しやすいのがタスティエーラの持ち味です。この舞台なら、流れや展開を問わず、自在に立ち回れる長所をいかせると見込んでいましたよ」ライアン・ムーア騎手、ジョアン・モレイラ騎手、レイチェル・キング騎手ら、外国の名手を短期免許で受け入れ、共有するホースマンシップのもとで絆を強めつつ、緻密な対処を施すことで知られる堀厩舎。タスティエーラに関しては、ダービーでコンビを組んJune 2025 vol.28112タスティエーラText: 小平 奈由木─タスティエーラ クイーンエリザベスⅡⅡ世カップ 優勝─琴高奏〜細やかに重ねた愛情が奏でる珠玉のコンツェルト〜鍵

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