でなく、JRAが何事もキチッ、キチッとシステマティックにやるのは驚きというか、感心したし、他の国も見習うべき点が多いと感じました」ダービー(G1)やオークス(G1)等、ビッグレースの雰囲気も感じられたかと思われますが? 「そうですね。残念ながらG1に乗る機会には恵まれなかったけど、G1デーの競馬場の雰囲気を味わえただけでも良い経験になりました。次、また日本に来られる機会をもらえた際には、是非G1にも乗ってみたいです」重賞は青葉賞(G2)のヘデントール等、3レースに騎乗しました。 「ヘデントールはごめんなさい。ペースが向かず追い込み切れなかったけど、最後まで良い脚を使って伸びてくれました。続く自己条件をクリストフ(ルメール騎手)で勝っていたけど、いずれまた重賞で良い競馬ができる馬だと思います」かったですか? 「はい。重賞は3レースしか乗れませんでしたけど、下級条件の馬も含め総体的なレベルが高いと感じました。また、レベルの高さを感じたのは馬だけではなく、ジョッキーも同様でした。武豊さんは勿論ですが、上手で、自分も勉強になると思う騎手が他にも沢山いました」在でしたか? 「はい。彼は日本だけでなく、世界のレジェンドです。ドバイでも彼に憧れているジョッキーは沢山います。今回、間近で彼の手綱捌きを見ることができて、自分のヒーローが武豊ジョッキーだということを再認識しました」残して単身での来日だったそうですが、プライベートな時間では何をされていたのでしょうか? 「ほぼ毎日、1〜2時間は走っていました。滞在中は都内でマンションを借りていたのですが、ビルの間を走っていました(笑)」 「はい。富士山に登りました。下から見る富士山のフォルムも素敵です日本馬のレベルは、思った通り高武豊騎手は、やはり素晴らしい存ところで、今回は奥様とお子様を山登りもしたと伺いましたが?が、上から見た景色も素晴らしかった。良い体験をさせてもらいました」北海道にも行かれたのですよね? 「ノーザンファームなど、牧場を回りました。ドバイシーマクラシック(G1)を勝ったイクイノックスも素晴らしい馬だったけど、エピファネイアもまた良い馬でした。身体的に強そうだったし、彼はパーソナルスペースを持っている馬で、そこに入る人間に対しては怒っていました(笑)。彼の許可なくして近付いてはいけないという、信念を持った馬でした。ああいった気の強さが産駒にも受け継がれて、競馬で良い形で表れているのではないでしょうか」さて、最後にまた競馬の話に戻ります。キャロットクラブの馬にも沢山乗っていただいたので、そのあたりのお話をお聞かせください。 「人気に推されたのに力を出してあげることができなかった馬も多かったので、答え辛いケースもあって申し訳ないですが、話せる限りは話します(苦笑)」では、まずはキングサーガ(池江泰寿厩舎)について教えてください。6月9日の東京競馬、ダート2100mの八王子特別(2勝クラス)で先行。最後は6着でした。 「大きな馬だったけど、素軽い動きで2番手を追走してくれました。古馬のわりには、精神的にまだ成長の余地があるようにも感じましたが、レース後の雰囲気は悪くなかったので、同じAugust 2024 vol.27110エクサビット 24/5/19東京 3歳未勝利 ダ1400(2着)────────ヘデントール 24/4/27東京 青葉賞 芝2400(8着)─キングサーガ 24/6/9東京 八王子特別 ダ2100(6着)─Jockey's File─Interview with Tadhg O'Shea
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