ECLIPSE_2022_13-19
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プで行動するように厳格に決められていたのだ。馬の調整についても、思わぬトラブ     「コロナ禍で、海外の厩舎におけるルがあったという。松本場長は次のように語る。装蹄師の人数が限られていたのです。日本馬を含めた外国馬19頭に対して、あてがわれた装蹄師は1人だけ。本当は、追い切った後に装蹄するのは基本なのですが、今回は『それは無理だ』と言われ、蹄鉄の打ち替えはレース直前もできませんでした。これは想定外でしたね。出国前に打ち替えた蹄鉄のまま、レースを使わなくてはならなかったのです。厩舎から調教コースに行く際にアスファルトの部分を歩く必要があるので、どうしても蹄鉄がすり減ってしまう。そういった部分でも、やはり不安はありましたね」迎えたレース当日。香港スプリントのゲートが開くと、レシステンシアは五分のスタートを切った。ただ他も速く、外からラッキーパッチとストロンガーが前に入ってきたため、一列下げざるを得ない形に。想定よりも後方の位置での追走になったが、これが逆に幸いした。「ここで控えたことで、4頭が落馬する多重事故をギリギリで避けることができたのです」と松本場長。直陣営がさまざまな苦労を乗り越え、線は、勝ったスカイフィールドに馬体をぶつけられながらも、ひるまずに脚を伸ばし続けた。結果は3/4馬身差の2着。スミヨンはパートナーをたたえる。 「4コーナーのアクシデントで減速せざるを得ず、直線も勝ち馬にはじかれました。普通の馬なら諦めてしまうところでしたが、レシステンシアは諦めずにファイトしてくれました。素晴らしい勝負根性です」間に香港マイルを挟み、当日の8レース目に香港Cは行われた。日本では先行するスタイルを取ってきたレイパパレも、この日は発馬で後手にまわる形に。シャティンの芝2000m戦は最初のコーナーまでの距離が短く、他馬もテンから出して行ったため位置を取れない。さらに、2コーナー過ぎでペースが急激に落ちたことも災いした。「折り合いに関しては何とか我慢してくれたようですが、馬群の中で動くに動けず、この馬の競馬をさせてもらえませんでした」と、松本場長は悔やむ。最終的にはスローの瞬発力勝負になり、直線もはじけることなく6着でのゴールとなった。 「本当は前々のポジションで競馬をするつもりだったので、残念です」。そう切り出したスミヨンは、続けて「距離は2000m以上あっても大丈夫ですね。短い距離で切れ味勝負をするよりも、長いところでしぶとさを活かした方がいいかもしれません」と、今後の見解を示した。レシステンシアとレイパパレは12月はこう総括した。 「海外を一度経験すれば、肉体的にも精神的にも強くなる。そういった狙いも込みで、4歳で遠征に踏み切ったのです。海外遠征でたくましくなったリスグラシューのように、2頭は今回の挑戦を活かして、2022年はさらなる飛躍を遂げられると信じています」 2頭にとって初めての海外遠征。結果こそ最高とはならなかったが、きっと得られるものがあったはずだ。1515日に帰国。今回の挑戦を、松本場長

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